筆者が無人島に持ってくゲームをあげろ!と言われたら真っ先に候補に入る1作。
元々は業務用シューティングゲームで、トラックボールとボタン付レバーという超特殊というか変態コンパネを採用。
レバーで自機を、トラックボールで照準をコントロールしつつ、爆風で弾幕を張って敵のミサイル群の攻撃から自分の基地を防御するという内容は、アタリの名作「ミサイルコマンド」の正当進化形ともいえる。PS2版ではUSBマウスに対応しており、かなり遊びやすくなっているのが嬉しいところ。とはいえ、方向キーで自機を回避させながら同時にマウスで照準と攻撃をしなければならず、非常にせわしない。
さらにゲーム中盤からは画面の上下左右あらゆるところからホントに容赦なさすぎる猛攻撃を受けて萎えまくるにも関わらず、撃ちもらした敵やミサイルが基地のダメージとなり100%を超えるとミスとなるという、基本的に出てくる敵は1機余さずすべて殲滅せよ!さもなければ死ね!と言わんばかりの超ドSルールが採用されている(しかも難易度がドM)。
己の眼力とパターン記憶、緻密な操作のすべてを人間の限界まで酷使する点では、ある意味超時代先取りしすぎな脳トレゲーと言えなくもない。しかし、それだけに猛攻をねじ伏せてステージクリアしたときのカタルシスもまた格別。
学習型のタイトルだけに、プレイの積み重ねで自分の上達が実感できるのがいかにもこの時代のゲームらしく、嬉しくも懐かしい。
スペイシーなフュージョンサウンドは、往年のセガミュージックを生み出した並木晃一によるもので、複雑にうねりまくるチョッパー風ベースは21世紀になった今でも充分魅力的。
きらめくFMシンセのピアノも、広大な宇宙の冷たさや瞬く星々を連想させてプレイの臨場感高揚に一役買っている。
ちなみにSDIとはStrategic Defense Initiativeの略で、いわゆるスターウォーズ計画。
要は宇宙衛星使って敵のICBMを迎撃しちゃうぜ!こりゃ無敵!という、ハリウッドも真っ青になるくらい壮大かつ風呂敷広げすぎな戦略構想のこと。当然予算がつかず、いつの間にかなかったことになったアメリカ黒歴史。
ゴルビーが資本主義に転ぶ前の冷戦時代の雰囲気がそこはかとなく漂う時代のあだ花的な作品で、商業的にも成功したとは言いがたいが、唯一無二の操作性がもたらす非常に高いゲーム性と攻略要素の絶妙なバランスは、未だ輝きを失っていない。
PS2版はおそらくほとんどのお店で安価に購入できるはずなので、見かけた方はぜひチャレンジしてみて欲しい。
移植度は高く、セガの「カルテット」も同時収録と群を抜くお買い得感。見かけたら即ゲット!


